スポーツビジョン

スポーツ場面における眼の重要性

 スポーツ場面において眼が重要であるということに異論を挟む方はほとんどいないでしょう。
高速に素早く動くボールを追跡したり、一瞬の間に相手・味方選手の位置を把握し、的確な判断を行うなど情報を捉える際には眼が重要な役割を担っています。

 

 人間が行動するときのメカニズムは、以下のように説明できます。

①感覚器から情報を取り入れる
②情報を中枢神経系(脳)で処理する
③指令を効果器(筋肉など)に伝える

 

 ①のフェーズで、外から得る情報のうち、眼から得る情報は全体の80%を占めていると言われています。このフェーズで入力される情報の量が少なく、不正確であればその後の行動に悪い影響を与えることは想像できると思います。

 

 

 野球を例にバッターがピッチャーが投げたボールを打つという動作を考えてみましょう。

 

バッターは…
1.投げられた球がどんな球種・スピードなのかなどを見て、判断する
2.得た情報を元に、身体を動かし、バッティング動作を行う

バッティングの結果は、ヒット・アウトなど誰が見てもすぐに把握ができます。そのため、指導者は「フィジカルトレーニング」や「スキルトレーニング」を提案し、選手も納得して練習するでしょう。しかし、「1」の入力から判断までについては指導者からは「ボールをよく見て打とう」などの指導しかされてないのではないでしょうか?
実際に、選手がボールをよく見ているかどうかは指導者や選手自身にもわからないでしょう。
「ボールを見て・判断する」過程もパフォーマンスの一部(ここではバッティング)に含まれるのではないでしょうか?

 すなわち、情報を取り入れる際の肝である「眼」がうまく働いていないと高いパフォーマンスが発揮できないことが考えられます。
優れたパフォーマンス発揮には、「フィジカル」「メンタル」「スキル」といった要素に加え、優れた視機能(的確な情報の入力システムが成り立っていること)も重要だと思われます。

 

当法人は、様々なスポーツ種目の一流のトップアスリートから小学生までを対象として、スポーツと視覚に関する研究などを日々行っております。
定期的にスポーツと眼に関するセミナーを開催し、スポーツにおける眼の重要性や日頃の研究で得られた最新の結果を皆様にお伝えしております。

スポーツビジョンとは?

 スポーツにおいて眼(視機能)が重要であるということは既に上で説明しました。

では、優れた視機能とはなんでしょうか?
視力が高いことでしょうか?それともよく耳にする動体視力がいいということでしょうか?
 このようなスポーツと視機能に関する研究は1970年代にアメリカの検眼医による研究会で始まりました。
その後、1988年に一般社団法人スポーツビジョン研究会(旧スポーツビジョン研究会)が設立され、日本にもスポーツビジョンが広まっていきました。

多くの研究者によってスポーツビジョンの研究が行われ、その結果、スポーツビジョンの優れているアスリートは、「いつ、どこを、どのように見れば良いか(情報収集力)」
が優れていることがわかりました。

以下に4つのポイントを挙げます。
1.はっきりと見えていること
2.動くものを追跡してはっきりと見ることができる
3.広い視野があること
4.瞬間的に正確な判断ができること

 これらの能力を客観的に数値として評価するため、測定機械の開発がなされました。
一般社団法人スポーツビジョン研究会がプロからアマチュアまでのアスリート2500名以上を対象にスポーツビジョンを専用の測定機械でチェックし、評価基準の作成を行いました。
その結果、競技力の優れている選手は優秀なスポーツビジョンを持っていることが明らかにされました。
スポーツビジョンは、8つの項目を測定することで評価が可能となります。


               スポーツビジョンの8項目について

 上の図のようにスポーツビジョンは、主に眼球を動かさないものと動かすものの2タイプに分けることができます。
また、トレーニングをして鍛えることのできる項目と鍛えることのできない項目もあります。

スポーツビジョンの評価の下の図のようにレーダーチャートで得点化することが可能です。

                  
                                               スポーツビジョンの評価

 スポーツビジョンの評価をすることで、自分のスポーツにおける「見る特性」や長所、短所を知ることができます。
特に子供の時期はスポーツビジョンの発達にとって非常に重要な時期です。
見るチカラが備わっていない状態で練習を続けてしまうと、技術の発達にも悪影響を与えてしまいます。
特に静止視力の低下などは、ゆっくりと進むため自分でも気が付かないことが多いことも問題として挙げられます。

 パフォーマンス発揮ができない一つの原因としてスポーツビジョンが低いことが原因の可能性も考えられるのです。
当法人では、九州で唯一、8項目のスポーツビジョンの測定・評価が可能です。

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